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横浜のタワーマンションと防災②大地震が起きたらどうするの前に

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阪神・淡路大震災時(マグニチュード7.3、神戸市や芦屋市他で震度7)の神戸のタワーマンション群や、東日本大震災時(マグニチュード9.0~9.1、宮城県栗原市で震度7を観測)の仙台のタワーマンションには大規模な被害が生じることはありませんでした。

むしろ一般家屋の方が被害が大きく、タワーマンション、高層マンションの安全性が証明された面もあります。

しかし、エレベーターが停まるなどいくつかの混乱が見られました。

今回のコンテンツは、「タワーマンションと防災②地震編」と題して、大地震発生時に冷静に対処できる人が増えることを目的としたものです。

こちらを最後までお読みいただければ、防災対策のアンテナが強くなるだけでなく、万一の時には少し落ち着いた気持で行動できることでしょう。

①過去の地震から学ぶ

⒈タワーマンションは地震のとき大丈夫なの?

2000年代に入って急速に増加しているタワーマンション。

その最大の不安材料とも言えるのが

「地震のときに大丈夫なのか?」

でしょう。

先述の通り、過去の大地震発生時にタワーマンションには大規模な被害が生じることはありませんでした。

巨大な建物が巨大な地震によって倒壊したらどうなるのか?

というのがおそらく多くの人が考える不安ですが、そのようなことは起こりませんでした。

しかし倒壊しなかったからと言って安全だとは限りません。

家具の倒壊・破損などの被害は生じましたし、とくに大きな問題となったのは「停電が起こってエレベーターなどが動かなくなった」点です。

⒉地震の揺れへの心構え

大きな地震が発生しても落ち着いて行動できることを目的として気象庁が公表している『地震と揺れの状況』を以下に出典します。

揺れへの心構えとして事前にシュミレーションをしておくこともお勧めです。

なお、気象庁は震度階級関連解説表の中で、震度6強~7について以下の通りに解説しています。

人の体感・行動「立っていることができず、はわないと動くことができない。揺れにほんろうされ、動くこともできず、飛ばされることもある。」

 

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出典:国土交通省「気象庁」震度について https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/shindo/index.html

⒊「非常用電源」は「最後の手段」であることを学ぼう

タワーマンションのような大規模な建築では通常非常用の電源が確保されており、外部からの電力供給が断たれた場合でも電力を調達できる仕組みになっています。

しかし東日本大震災のときに停電が発生した時にこの非常用電源を使用したタワーマンションはほとんどなかったと言われています。

これはなぜなのでしょうか?

こうした非常用電源は数時間ほどの容量しか確保できないため、万一けが人や病人が発生した場合、とくに上層階で発生したときにエレベーターで下まで運ぶために確保しておくことにしたからです。

つまり非常用電源は避難のためではなく、けが人の安全など「最後の手段」としてとっておくもの、とも言えます。

そのため、極端な話、タワーマンションで地震が起こって停電が起こった場合、すぐに外に避難することはできないということになります。

 

②タワーマンション難民エピソード5選

エレベーターが止まってしまった。

地震発生時は外出していたので子供とロビーで夜を明かしました。

さすがに高層階の部屋まで子供を抱っこして上がることは出来ません。

地震が起こったので怖くなって外の避難所に避難しようと思ったのですが、他の住民からやめたほうがいいとアドバイスされました。

タワーマンションのほうが安全だし、避難する前にエレベーターや階段に人が殺到して大混乱が起こってしまうからだそうです。

そこで不安を抱えながらも余震に備えて水や食料を確保したうえで家族みんなで机の下で避難していました。

強い地震が起こった時にはまずガラスが割れないように窓ガラスを開けました。

そのうえでトイレのドアを開け、水道を確保しました。

タワーマンションの住民が大挙して地元の避難所に駆け込んでしまうと大混乱が生じるとよく言われているので、それは避けて安全を確保しつつギリギリまで踏みとどまることにしました。

幸い怖いことは起こりませんでした。

家具はほとんどが造り付けではなかったためほぼ倒れましたし、特に水槽が倒れたのにはパニックを起こしてしまった。

とにかく揺れました。

怖かった。

階数によっては、横の揺れが激しくいつもは見えない景色も視界に入ったとお聞きしました。

 

タワーマンション住民のポスト

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③大地震が起きたら?

⒈エレベーターに乗っている時に大地震が起きたら?

各階のボタンを押す

タワーマンションクラスの大規模な物件ではエレベーターに初期段階で揺れを感知したうえで最寄りの階で止まる地震感知装置がついています。

そのため、乗っている途中でも慌てずにまずは各階のボタンを押して最寄りの階に出られるようにしましょう。

エレベーターには揺れが生じた際に非常停止や先述したような最寄りの階で止まる機能がついています。

そのため、それほど心配する必要はありません。

⒉エレベーターが止まったら?

インターホンで外部と繋がる

エレベーターには必ずインターホンで外部との連絡が取れる機能もついています。

そのため、慌てずにこのインターホンで外部と連絡し、エレベーターが停止して内部に閉じ込められてしまっていることを報告し、指示を仰ぎましょう。

非常灯が点灯されるので暗闇に閉じ込められるようなことはないので安心してくださいね。

ただし、地震などの異常な事態で正常に動かなくなったエレベーターを復旧させるためには点検、修理などの作業が伴うためそう簡単にはいきません。

最低でも数時間、場合によっては一日以上閉じ込められてしまう可能性もあるので、ある意味「覚悟」は必要になります。

⒊水道が止まったら?

万一に備え水を確保しておく

水道の被害予測は、電気や送水設備が止まってしまったケースと、水道管が破裂してしまったケースなどさまざまな状況が考えられます。

タワーマンションの場合は水道設備も大規模なものになるため、一度止まってしまうと復旧までに時間がかかり、しばらくの間は水道は使えないと判断するべきでしょう。

「止まってしまったらどうやって水を確保するか」ではなく、「万一の時に備えて水を確保しておく」ことが重要になってきます。

理想としては一人一日最低でも1リットルを1週間分くらいの量を確保しておきたいところです。

 

簡易トイレ

水道がストップすると当然水洗トイレも使えなくなってしまいますし、その時の不便さは想像を絶します。

トイレが使えないからといって我慢するというわけにはいきませんから、簡易トイレを確保しておくたけでこの大きな問題を解消できるというわけです。

また、タワーマンションがある地域ではマンションの住民が大挙して地元の避難所に避難してきた結果、収容できる人数をオーバーしてしまう問題点も指摘されています。

避難所でトイレが満足に使えるとは限らない面も出てきますから、避難できたときの備えとしても簡易トイレはとても有効です。

 

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⒋停電になったら?

懐中電灯の確保

夜間に停電が起こると真っ暗になって身動きがとれなくなってしまうだけでなく、不安に駆られてパニック状態を起こしてしまうなど精神面への影響も多くなります。

落ち着いて行動をとるためにも明かりの確保を忘れないようにしましょう。

できれば懐中電灯用の電池の予備も確保しておきましょう。

 

蓄電バッテリーの確保

水道と違ってなかなか備蓄しておくのが難しいのが電気ですが、幸い現代社会ではバッテリー電源が充実しており、さまざまな形で蓄電することができます。

地震に備えてスマホのバッテリーを確保しておく、というのは難しいかも知れませんが、スマホを明かり代わりに使えるアプリをダウンロードしておくなど、停電した時の明かりに使える手段を確保しておくと、いざという時に役立ちます。

スマホやタブレットなど充電式の電気器具が増えたことで充電器の需要も増えています。

いわゆるコンセントに差し込んで充電するタイプの充電器ではなく、自転車の電灯と同じ仕組みでレバーを手動で回転させることで電力を発電できる充電器も手頃な価格で購入できます。

スマホ程度の充電ならこのダイナモ式の充電器でも確保できるでしょう。

また同じくダイナモ式の懐中電灯、さらにラジオ機能付きの懐中電灯なども発売されています。

これなら普段から電池を確保する必要もなく、自分でレバーを回しながら電力を確保し、ラジオを聞くこともできるのでおすすめです。

なお、これは絶対に必要というわけではありませんが、非常用のポータブル発電機なども市販されています。

安いものでは2万円程度で購入できるものもありますから、非常時の電力供給に不安を感じている方は検討してみるとよいかもしれません。

 

⒌ガスが止まったら?

元栓を締めてガス漏れを防ぐ

元栓を開いたままの状態にしておくといざガスが復旧した時にガス漏れを起こして火災を起こしてしまう恐れもあります。

ガスを使っていない状態を確認したうえで自分たちの身の安全を確保に努めましょう。

電気や水道に比べると危険性が高い一方で緊急性はそれほど高くないため、それほど慌てないようにしましょう。

なお、タワーマンションに限らず基本的にガスメーターには地震を察知したうえで自動的にガスの供給をストップする機能がついています。

これは自分で復帰させることもできるので十分に安全が確保できたと確認できた段階で試してみましょう。

多くのガスメーターには黒い復帰ボタンがついており、それを数秒間押し続けると復旧させることができます。

⒍正確な情報を得るには?

全ての情報を鵜呑みにしない

幸いスマホが普及したおかげで停電などの緊急事態時でも外部からのさまざまな情報を得られやすくなっています。

ネット上では誤報やデマなどが多く、過去の災害時にもさまざまなデマが拡散され混乱をもたらしています。

あくまで信頼できるメディアからの情報確保に努めること、また友人や知人、家族と連絡しその人から正確な情報を得られるなどの工夫もしましょう。

ラジオの確保

スマホや携帯電話がない方はラジオを確保しておきましょう。

日常生活で使用する機会がすっかり減ったラジオですが、災害時の情報収集の手段として非常に役立つことが東日本大震災のときに証明されました。

災害用のラジオなども売られていますから、懐中電灯と一緒に常備しておくといざというときに安心です。

スマホの場合は電力がいつまでもつかという不安があるので省電力で長持ちする点でもラジオは優れています。

 

⒎家具などが倒れてきたら?

家具を補強する金具・テープ

机の下に潜るなどして落下物から身を守ることが第一です。

しかし例えば本棚やクローゼットのような背の高い家具は倒れやすいですから、これらで事前に補強しておくことで危険を大幅に減らすことができます。

金具が確実ですが、壁に穴を開けたくないなどの事情がある場合には専門の両面テープを貼るだけでもずいぶんと違います。

 

⒏お部屋にいる時に大地震が起きたら?

窓を開ける

窓を閉めきった状態で強い揺れが生じるとその圧力でガラスが割れてしまう恐れがあります。

また歪みが生じた結果窓やドアが開かなくなってしまう恐れもあるので、できれば机の下に身を隠す前に窓とドアは開けておきましょう。

ドアを開ける

また余震の可能性もありますから、ドアは閉まらないようドアストッパーなどで固定しておくと確実です。

他の住民と連絡を取り合う

そのうえで先述したようにガスの元栓を締めるなど火の元を確認して火災を防ぎ、他の住民からも正確な情報を収集しましょう。

タワーマンションの場合、エレベーターが動くのか、避難したほうがいいのか、それとも部屋にとどまったほうがよいのかの判断も重要になってきます。

可能なら近くの住人とも連絡をとってみましょう。

 

④タワーマンションの安全性とは?

⒈タワーマンションと建築基準法

タワーマンションは通常の建築物よりもずっと厳しい基準で建てられています。

構造に関しては2016年に国土交通省より長周期地震動への対策強化の通知が出されるなど、耐震対策に対する強化がますます進められています。

建築基準法第二十条に高さが60メートル超の建築物の定めが記載されていますよ。

また、構造に関しては耐震構造・制震構造、免震構造の3点が軸になっており、単に「揺れに耐える」だけにとどまらず、揺れがもたらす震動・衝撃を和らげ、さらに揺れのエネルギーを吸収して建物へのダメージを減らす仕組みが求められています。

さらに高さ31メートル以上の建築物には必ず非常用の中央管理室の設置が義務付けられており、万一の時には、この中央管理室がマンション全体の状況を把握したうえで避難指示などを行うようになっています。

地震に対する建物の安全性については全世界共通の統計に基づく確率論が用いられているようですね。

多くの自然災害から学び様々な研究、法律の改定が今後も行われていくのでしょう。

⒉タワーマンションと安全性

新耐震設計法施行後の1981年以降の建築物では「震度5程度では建物は元の状態に戻る、震度6強程度では建物は元の状態に戻らないが、建物全体で地震のエネルギーを吸収することにより建物の倒壊・崩壊は免れることが出来る、そして人命を守ることが出来る」を基準としています。

 

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出典:国土交通省 建築基準法の耐震基準の概要 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_fr_000043.html

⒊タワーマンションと非常用エレベーター

これも繰り返しになりますが非常用エレベーターは揺れを感知するとともに緊急停止、最寄りの階に止まる機能がついていますし、エレベーターそのものが頑丈に作られているうえに建物の構造が揺れを和らげる仕組みになっているので地震によってエレベーターが落下するといった大きな被害は心配する必要はないでしょう。

問題なのはこうした優れた機能を備えているために一度異常が生じると復旧するまでに時間がかかってしまうことです。

そのため閉じ込められてしまった場合には少々厄介なことになりますが、現在のタワーマンションでそこまでの事態に至るケースは極めて稀といってよいでしょう。

⑤まとめ

このようにタワーマンションは構造・設備などの面で高度な地震対策が施されており、建物そのものの損傷・倒壊で住民に被害が及ぶリスクは低いと言えます。

これまで見てきた通りタワーマンションの場合、倒壊による被害のリスクよりも高層階などで避難できない、あるいはエレベーターなどで取り残されてしまうリスクの方が高くなります。

そうなると重要になるのは地震が起きた時に住民がどう振る舞うのかです。

防災もそうした点を考慮したうえでの対策が必要になってくるでしょう。

マンションでは自主的な防災活動を行っているところもあり、定期的な訓練や災害時に備えた住民の班分け、防災担当者の設定などが見られます。

また住民に安否確認表を配布し、もし災害が起こった時にはそれをドアに張り出して確認できるような準備を整えておくといった備えも見られます。

しかし、下表のとおり、まだまだ「防災組織」や「防災マニュアル」の存在しないタワーマンションが多くあります。

 

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こうした住民同士が協力して防災に備える環境を確保できるかどうか、万一災害が起こった時に建物の設備だけでなく、人間も防災対策を機能させることができるかがタワーマンションの評価を分けるポイントになってくるのかも知れません。

それぞれのタワーマンションの資産価値を守っていくためにこの点にも着目できると良いですね。

大地震が起きないことを望みますが、もし大地震が起きたら慌ててどうする!の前に、落ち着いた状態で行動したいものですよね。

この度も最後までお読みいただきまして有難うございました。

 

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